活動レポート

卒業生の声、終了報告をご覧いただけます。

二期生

尺八演奏家 櫻井咲山

すみだ生まれ、すみだ育ちの尺八演奏家。
江戸東京博物館や全国伝統的工芸品産業振興協会での勤務を経て、26歳で東京藝術大学に入学。 以後、尺八演奏家の道をゆく。和楽器による音楽葬を提案する「のうて~noute~」代表。
たまたまフェイスブックで見つけた“すみだ地域イベントプロデューサー講座(イベプロ)”に「演奏会・イベント企画の参考になる話が聞けるかも!」と思い応募した。 受講がきっかけで、すみだJAZZストリートフェスティバルや河内音頭などに参加し、出身地や居住地を超えて こんなにも地元すみだに愛着を持って活動する人がいることに刺激を受けているという。

イベントというメディア―共有される価値

2015.10.11 おむすびおまつり

「笑むすび~from 會津」と「NPO法人チームいただきます」による食と芸能を堪能するイベント。 日本人の「生きる=食べる」原点である「御米」の収穫を喜び感謝するというコンセプトで、プレスや伝統文化関係者などを中心に80人ほどの来場者を数えた。
日時: 2015年10月11日(日) 開場 16:00~ 終了20:45
[第一部] おむすびと日本酒 (16:30~)
[第二部] 奉納舞台(19:30~)
場所:「BIG SHIP」 東京都墨田区本所 1-13-4
参加費: 5,000円
▲当日の演奏風景 左から、重草由美子氏(大鼓)望月左武郎氏(鼓)櫻井咲山氏(尺八)

企画からご参加されていたということですが、どういった経緯があったんでしょうか?

主催の「チームいただきます」代表で第二部のプロデューサーである松浦さんとの出会いがありました。2015年の初夏だったかな。 「日本の文化を日本人に伝えたい」という想いと、そのために「ロサンゼルスでイベントがしたい」という夢を彼はめいっぱい語り、私も日本の伝統文化には関心があるものですから盛り上がりました。
それ以降も松浦さんから毎日のように、こんなことをやりたい、あんなこともやりたいとご連絡いただいていたのですが、全然具体的にならない様子に業を煮やしまして、 「とりあえず一回、やりましょう。いいじゃないですか日本でだって!頭の中で描いているものを一回この世に出してスポンサーにプレゼンしましょうよ!」と伝えました。 そしたら彼も分かったと。そこからは企画に賛同した人たちが、人を集めていったという感じですね。
舞台の企画者の一人として、演奏者として、会場選定や演出など協力させてもらいました。
▲実際の投稿。経験豊富なメンバーへ気軽に相談できるのは、イベプロの特徴かもしれない。

まずは会場選定・・・見つからない・・・

やると決めたものの、会場選びで苦戦。演奏ホールだと飲食できない、イベントスペースは舞台作りが大変、レストランだと「おにぎり」のような自前の飲食物の持ち込みに制限がある。 予算も限られている中で、困ったときに、イベプロのフェイスブックページに書き込みをしてみました。するとみなさんから様々なアドバイスをいただいて、本所地域プラザBIG SHIPという施設を知りました。
松浦さんもピンときたようで、ロケハンのすぐ翌日に予約しちゃったんです。 そうしてそこから全てが動き出しました。出会ってから2か月も経ってない頃ですね。そして本番が2か月半後。びっくりするほど急ピッチでイベントの準備を進めました。 実は、企画者全員が初めて集まったのは、当日だったのです。私もコラボレーションしたダンスや生け花さえ初めて見るという状況、リハーサルなしの本番一発勝負。すごくタイトなスケジュールだったんですよね。
日程が決まってから作曲が始まって、松浦さんたちの意見を聞きながら、生の邦楽演奏に必要なことを手配しました。 作曲家からできたところから次々と送られてくる曲の流れを頭にいれながら、邦楽メンバーでは何度か打ち合わせしていましたが、本番中はこの後どうなんだろう…という緊張感もありました(笑) 手に汗にぎることもありましたが、お陰様でご好評いただけていいスタートが切れました。 青山でも浅草でもなく、電車に揺られて下町に行くというストーリーもイベントにとってプラスに働いたと思っています。 おそらく松浦さんは、次はロスだ!って言うんじゃないかな…。

本所地域プラザ BIG SHIP
〒130-0004 墨田区本所1-13-4
TEL:03-6658-4601
FAX:03-6658-4613
HP:http://www.cp-bigship.net/

イベントスペース/調理室/多目的ホールなど多機能でありながら、飲食の融通が利く数少ない施設。今回決め手となったのは、 試す場として嬉しい手ごろな価格帯、江戸の町人文化や伝統的な技が受け継がれている地域であるということ、会場のスタッフである下町のおじさんたちのフレンドリーさだと言う。

イベントで伝えたかった想い・・・

「御米」に神様が宿る。誰かに教えられたわけじゃないけど、日本人なら何となく納得できるのではないでしょうか。なぜ「御」米なのか、「いただきます」なのか、伝えていきたいと思っています。 神話って、血が飛び散ったら子どもになる…みたいなすごい世界なのですが、知ると「生きていくのが楽になる」気がするんです。
無いものを持とうと、みんな頑張っているけど、もともと持ってるものがあるんですよね。現代の社会では、日本人として受け継がれているものが見えにくくなっていて、 民族性や伝統文化と自分は切り離されているかのように感じている人は多いけれど、一生懸命学んだわけでも、欲しいと思ったわけでもないのに、なぜか日本語が話せるように 〈日本人として持っている価値がある〉ということに私たち自身で気付くために、御米や神話をテーマにしました。 イベントには、価値を伝える力があります。テレビや新聞だと「何をしているか」を多くの人に伝えられますが、「何が言いたいのか」まで伝えきるのは難しいです。
イベントの場合、参加すると共通の想いになれるというか、自分の想いを自覚できるというか…メッセージ性が強いメディアだと思います。

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はひぷぺぽ代表:宮村柚衣

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スミファ実行委員:加藤清隆

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